映画「マスカレード・ホテル」感想。木村拓哉の魅力と客を演じる豪華キャストが見応えあり。

映画「マスカレード・ホテル」を見てきました。

事前に原作小説を読んでの鑑賞でしたが、思った以上に良かったです。

原作を読んでいたので当然ストーリー・事件の結末知った上で見ていますが小説・映画の両方見ることで「マスカレード・ホテル」のストーリーや登場人物の魅力がより深く楽しめました。

原作を知らなくてもテンポよく進むストーリーと豪華な俳優陣が演じるホテルの群像劇をしっかり楽しめる内容ですよ。

参考 「マスカレード・ホテル」映画『マスカレード・ホテル』公式サイト

原作小説は東野圭吾の人気シリーズ

原作は人気作家の東野圭吾さんの小説です。

マスカレード・ホテル」を第1作としてシリーズ化されていて、累計300万部を超える人気シリーズになっています。

小説版では 「マスカレード・ホテル」の少し前のお話である「マスカレード・イブ」と次の事件を扱った「マスカレード・ナイト」が出ていますよ。

【小説】マスカレードホテルを読んだ感想。東野圭吾の映画原作本

映画「マスカレード・ホテル」のあらすじ

原作小説版からの引用です。

都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!? 大人気シリーズ第1弾のミリオンセラー。

登場人物紹介
山岸尚美
ホテル・コルテシアのフロントクローク。人の役に立ちたいと思い、昔からホテルで働くことを夢見ていた。徹底したプロ意識を持っており、努力を惜しまない。並外れた観察力と記憶力でお客様をもてなし、お客様の“仮面”を守ることを信念としている。

新田浩介
警視庁捜査一課所属の若きエリート刑事。国際弁護士の息子で、十代の前半の二年あまりをロサンゼルスで過ごす。知能犯との対決を夢見てこの世界に入った。生意気なところがあり、先輩刑事と衝突することも。大胆な発想力と行動力で事件解決に貢献する。

エリート刑事と一流ホテルマンの2人が事件解決のためにホテルのフロント業務を共にこなしながら事件を捜査するという設定です。

刑事が事件を追うというストーリーだけでなく、2人のプロがぶつかり合いながら、お互いを徐々に認め理解していくホテルマンとしての成長を描くストーリーも今作の面白さの1つですよ。

キムタクがハマり役。ホテルマンとしての奮闘が見所

原作を読んだイメージだと、主役の1人である刑事・新田はもっと若くホテルマンらしいにこやかな雰囲気も出せるキャラとして想像していたので、木村拓哉さんの配役は第一印象は違和感がありました。

が、映画をみていくうちに違和感なく入り込めました。

不器用でぶっきらぼうだけど、潜入捜査のためとはいえ一生懸命ホテルマンとして適応しようとする姿に引き込まれました。

原作版だともっとストーリーの最後ではもっとスマートにホテルマンに適応してる印象でしたが、映画版では最後までどこかぎこちなさを出しながらホテルマンとして業務をこなしていました。

原作版とは少しイメージが変わったんですが、かえってリアリティや人間味を感じていいなと思える演技でしたね。

刑事としての自分を抑えながら奮闘していくストーリーの部分もいい味出てました。

ちなみにもともと原作者である東野圭吾さんは、木村拓哉さんのイメージで新田を描いていたそうです。「マスカレード・ホテル」が書かれたのが2008年ですから

リアリティを感じさせる長澤まさみの演技

長澤まさみは、一流ホテルマンである山岸を演じます。

潜入捜査官である新田(木村拓哉)の教育係としてバディを組むという設定。

スマートに笑顔を絶やさずピシッとした姿勢で振る舞う姿と、ホテルを訪れるお客のクレームや無理難題に汗をかきながら対応していく姿にリアリティを感じさせられます。

刑事としての姿勢を崩そうとしない新田に厳しくホテルマンとしての心得を教えつつ、新田の優秀さを認めサポートしていく役どころ。

親しみやすい笑顔と優しい雰囲気と気品のある美しさが原作を読んでいてもイメージ通りといった感想です。

豪華俳優陣が次々に訪れる客を演じる

ホテルを訪れる客を演じる俳優陣もかなり豪華です。

どの俳優がどんな役のお客としてどのタイミングでホテルを訪れるのか、楽しみながら見られるのも「マスカレード・ホテル」の楽しみの1つです。

割とクレーマー的な客が多めですが、よくCMやテレビで見る俳優さんが「接客してたらあるある」と思わされるクレームや要求を出してくるハラハラしつつも、主演の2人を応援したくなってきます。

「次は誰がどんな客としてホテルに来るのか」とワクワクも楽しめますよ。

できれば客の配役は全く知らない方が楽しめると思いますよ。

舞台のモデル・ロケ地はロイヤルパークホテル東京

「マスカレード・ホテル」のロケ地、また原作のモデルとなっているのは、「ロイヤルパークホテル東京」。

原作者である東野圭吾さんも好んで訪れるホテルだそうです。

豪華な雰囲気、洗練されたサービス、一度味わってみたいですね。

映画を見て訪れることで実際の「ロイヤルパークホテル東京」の雰囲気をより楽しめそうです。

「マスカレード・ホテル」は原作小説と合わせて味わって欲しい

映画のストーリーは原作版を忠実に再現しています。

ストーリーは同じでも、映画版を見ることで新田と山岸のキャラのイメージがよりクッキリして楽しめますし、原作版だと一流さ優秀さが際立っていた2人の人間らしい部分がよく表現されていた印象です。

また映画版の方がそれぞれを存在感ある俳優たちが演じていることもありホテルを訪れる客のインパクトが段違いにあります。

逆に映画版だけだと事件の詳細や、登場人物の詳細な心情が分からない部分があるなという印象もあります。

原作版と映画版、両方見ることでどちらかだけでは見えなかった「マスカレード・ホテル」の世界の魅力がより深く見えてきますよ。

これから原作版の続編を読むんですが映画版を見たことで、原作の続編もより楽しめそうです。

また実写版での続編、シリーズ化も続くなら期待したいと思わせる内容でした。

ぜひ両方楽しんで味わって欲しい作品でした。

では、また。

【小説】マスカレードホテルを読んだ感想。東野圭吾の映画原作本