東野圭吾さんの小説「マスカレード・ホテル」を読みました。
木村拓哉さん、長澤まさみさん主演の映画の原作本でもある作品です。
文庫本で500ページとそこそこ文量はある作品ですが、スピード感もあってサクサク読めました。
2人の主人公のホテルマンと刑事としてのプロとしてぶつかり合い、お互いを理解していくストーリー、2人の魅力、潜入捜査ものということでどこから事件が展開していくのかのハラハラ感があって楽しめますよ。
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「マスカレード・ホテル」のあらすじ
「マスカレード・ホテル」のあらすじです。
都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!?いま幕が開く傑作新シリーズ。
Amazonより引用
潜入捜査ものですが、潜入先は一流ホテル。
メインの事件はいつ起こるか分からないというストーリー。ホテルのフロント係として働きながら事件に繋がる手がかりを探ります。
潜入捜査と言えば、逮捕する相手の組織に潜入するイメージですが、刑事がホテルに勤務しながら事件を探るという設定が新鮮でした。
ホテルの日常の仕事も細かく描かれていて、ちょっとしたドキュメンタリーのように楽しめます。
ホテルのモデルは作者の東野圭吾さんが利用する一流ホテルらしく、様々な部署のスタッフが客をエスコートする様子が目に浮かぶように描かれています。
「マスカレード・ホテル」はバディもの
主人公である刑事の新田、ホテルマンの山岸、2人がバディを組みますが2人の視点、考え方の違いが面白いです。
本作のホテルにはクレーマーや、様々な理由で人目を避けてチェックインする客、不審な行動をする客が次々に訪れるんですが、客に対するホテルマンと刑事の2人の職業観や人間への見方が当然ながらかなり違います。
ホテルマンはお客様がルール、いかに快適な気持ちで時間を過ごしてもらうかを大事にし、刑事は疑う視点で客を見る。全く違った視点で人を見ますが、違った視点から見ることで事件のヒントが見つかったりするんですよね。当然最初は新田と山岸は反発し合いますが、日々をホテルマンとして過ごすうちにお互いの能力を認めあっていきます。
2人の主人公のそれぞれの仕事に対するプロとしてのカッコ良さが2人をすごく魅力的に感じさせます。
同じ東野圭吾さんのバディもの「ガリレオ」シリーズとはまた違った面白さです。
「マスカレード・ホテル」まとめ
「マスカレード」シリーズとして楽しめそう
「マスカレード・ホテル」面白かったです。
設定も面白いですが、主人公2人が魅力的でもっと2人のストーリーを読みたい、と思わせられる作品でした。
「マスカレード・ホテル」はシリーズ化されて、2作目の「マスカレード・イブ」、3作目の「マスカレード・ナイト」と既に出ています。
「マスカレード・イブ」は「マスカレード・ホテル」の少し前のお話、「マスカレード・ナイト」は新たに2人の主人公が遭遇する事件のお話ということで違った角度で2人の主人公の魅力を感じられそうですよね。読むのはこれからですが、早く読みたくてワクワクしています。
シリーズ累計で310万部を売り上げているので、作者である東野圭吾ファンの方はもちろん、2人の主人公のストーリーにハマった人も多いはず。
映画版は原作以上に客の個性も楽しめそうと期待
「マスカレード・ホテル」は木村拓哉さんと長澤まさみさん主演で映画化もされています。小説版を読んだ感覚では、長澤まさみさんはイメージに合いそうですが、木村拓哉さんは少しイメージが違うと感じました。個人的には木村拓哉さんが演じる新田はもう少し若くて短髪が似合うイメージでした。が、映画公式サイトの画像を見る限り、案外ホテルマン姿が合ってる印象を受けたので、どうなるか期待です。そしてホテルを訪れる様々な客を誰がどんな風に演じるのかも映画ならではの楽しみですよね。
小説では客のイメージは正直薄い感じがしたんですが、映画では出演者のインパクトで一人一人が印象深くなりそうで楽しみです。
興味があれば「マスカレード・ホテル」ぜひ読んでみてください。
追記:映画版観ました
映画版の「マスカレード・ホテル」も観てきました。
ストーリーは原作に忠実で、かつキャストの演技で登場人物に命が吹き込まれたという印象。
それぞれの登場人物をよりリアルに人間らしさを感じさせる作品に仕上がっていました。
ぜひ映画・原作の両方を味わって欲しい作品です。
映画「マスカレード・ホテル」感想。木村拓哉の魅力と客を演じる豪華キャストが見応えあり。ではまた。
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